Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
競技パフォーマンスの変動は、単に心身の疲労によるだけでなく、生体リズムの変動によることがHelberg等(1973)によって明らかにされてきた。本研究では、競技パフォーマンスを構成する持続的注意能力と運動パフォーマンスの周期性を明らかにすることにより、選手の効果的なコンディショニング作りの精神生理学的基礎を提供することを目的に行われた。 実験課題として、運動パフォーマンスの指標として3秒の予告反応時間課題を用い、注意機能や覚醒水準を表す誘発脳波であるCNV(contingent negative variation:随伴性陰性変動)の変動との関連性について検討を行った。被験者は、シールドルームの中で、午前9時より午後4時30分まで、30分毎に24試行ずつ16回の予告反応時間課題を行った。CNVは、Fz,F3,F4,Cz,C3,C4,Pz,P3,P4,Oz,T3,T4の頭皮上12部位から単極導出により時定数5秒の条件で記録された脳波をオンラインでA/D変換(サンプリング周波数200Hz,サンプリング・ポイント1024)することにより求めた。 その結果、予告反応時間の自己相関関数分析より運動パフォーマンスの周期性が90から120分であることが見出され、覚醒中の種々の機能の変動を支配するBRAC(basic rest activity cycle:基礎的休止-活動周期)の周期と一致することが明らかにされた。同様の変動がCNVにおいても見出された。さらに運動パフォーマンスとの関連性を見た結果、特に注意機能を表す初期成分と相関の高いことが明らかにされ、部位別に検討した結果、前頭部、中心部では正の相関(r=0.39,0.37)が、頭頂部と後頭部で負の相関(r=-0.37,-0.31)がそれぞれ見出され、運動パフォーマンスの変動と注意機能の変動性との関連が明らかにされ、BRACの影響を示唆するものであることが明らかにされた。
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