Project/Area Number |
06680165
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
自然地理学
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
知念 民雄 流通経済大学, 経済学部, 助教授 (50236808)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1994: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ガリ- / 侵食 / 形態 / テフラ / 土砂生産 / 火山噴火 / ガリ-網 / 地形発達 |
Research Abstract |
ガリ-侵食やそれによって形成されるガリ-網についてこれまで多くの研究がなされてきたが、依然として相異なる見解や意見の相違が認められる。大きく分けると、サイクリックモデルのように自己安定化過程を経ると考える立場と、もう一つは逆に自己不安定化過程を経ると考える立場である。後者の根拠には、土砂生産へのガリ-岸からの寄与が大きい、悪地地形(バッドランド)化する例が多い、ガリ-網発達が必ずしも頭部後退(head retreat)によってのみ決まるものでもない、ことなどが挙げられる。以上のことから、ガリ-形態やガリ-網発達へのサイクリックモデルの適用が従来考えられてきた程には信頼がおけるとは思われない。今後はこのことを念頭において研究事例を蓄積することが望まれる。 有珠山、桜島ともに、ガリ-形態は新期テフラを含む表層物質の層序によっても左右されている。有珠山火口原での20-30mにおよぶ侵食基準面の低下のあった流域のガリ-網に関しては、1次流路から最高次数の流路についてガリ-上端幅と深さの関係がべき乗関数で近似でき、対比成長(allometric growth)(Woldenburg,1968)の関係が成り立つ。有珠山小流域におけるガリ-次数(ストレーラー方式)ごとの全ガリ-侵食量に対する割合をみると、侵食基準面の低下のあった流域では最高次数ガリ-侵食の割合が高い。また、新期テフラは噴火約10年後の時点でも依然として大部分(85-90%)が流域内に残存したままである。
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