高校の理科、社会科(教員)のための生命倫理、生命工学に関する教材の開発
Project/Area Number |
06680168
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Science education
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
メイサ- ダリル 筑波大学, 生物学類, 外国人教師 (60240686)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 生命倫理 / バイオテクノロジー / 遺伝子工学 / 科学教育 / 国際教育 / 遺伝子治療 / 体外受精 / 意識調査 |
Research Abstract |
高校において生命倫理に関する教育が、現在どの程度行われているのか、そして今後どのように発展していくべきかを知るために、オーストラリア、ニュージーランド、日本で高校での生命倫理教育に関する国際調査を行った。7月から11月に、日本の全高校の約20%にあたる1400校(回収率(生物、社会):40%,27%)、ニュージーランドすべての338校(55%、26%)、オーストラリアでは528校(48%、22%)にアンケート用紙を送付した。アンケートはA4サイズで3ページ、表裏に印刷し、生物科と社会科の教師一人ずつにアンケートを渡すことをお願いした手紙とともに校長宛に送付した。 一般的に、社会科の教師よりも理科の教師の方が、生命倫理に関する教育を、授業に積極的に取り入れており、また、オーストラリア、ニュージーランドの教師の方が日本の教師よりも積極的だった。今後、生命倫理に関する教育をさらに取り入れていくことには、多くの教師が賛成していたが、日本の理科の教師が、この様な問題は、理科と社会両方の教科で取り扱うべきだと答えていた一方、ニュージーランド、オーストラリアの理科の教師は、理科の授業で取り扱うべきだと答えていた。さらに、それぞれの教師の生命倫理に対するイメージ、生命倫理に関する教育が必要だと思う理由を尋ねた質問から、日本の教師の生命倫理に対する理解度は、ニュージーランド、オーストラリアの教師に比べて、初期の段階にあり、やや、あいまいであるということがわかった。 今調査結果に基づき、8月から9月に生命倫理教育における補助教材を作成し、日本(500校)、ニュージーランド(160校)、オーストラリア(160校)の高校へ配布した。これは、生命倫理の概念、動物の権利、生殖技術、遺伝病、バイオテクノロジーなどについての最新の情報と、わかりやすい解説を記述したものである。現在、各国の教師から、この教材に対する意見、改善点が寄せられている。また、これら一連の研究に関して、教師と討論も行っている。 今調査の詳細は拙著「Bioethics for the People by the People」の中で報告されており、また、補助教材等も含めた一連の研究結果は、平成7年度に日本語と英語で出版する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)