Project/Area Number |
06680250
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
池野 範男 広島大学, 教育学部, 助教授 (10151309)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 近代ドイツ / ヘルバルト / 歴史カリキュラム |
Research Abstract |
歴史カリキュラムの淵源は近年ドイツにある。19世紀初頭に成立した三段階歴史カリキュラム理論ががそれである。この理論が近年歴史カリキュラムの原型を作る。それ以後、多様な歴史カリキュラムが提唱されるが、この原型を越えてはいない。わが国の現在の歴史カリキュラムもこの三段階で構成されている。三段階歴史カリキュラム理論を成立させた理論的要因の一つにヘルバルトの影響がある。 そこで本研究では、ヘルバルトが近年歴史カリキュラム理論成立に及ぼした影響を、ヘルバルトの側からと歴史教育者の側から研究することにした。そのため、次の3つの研究部門を設定し実施した。 1.ヘルバルトの歴史カリキュラム論の研究 ヘルバルトの関係資料を収集し、ヘルバルトの教育教授論、カリキュラム論、歴史カリキュラム論を摘出し、考察すること。 2.19世紀初頭の歴史カリキュラム論研究 1800年代から1810年代ドイツにおいて提案された歴史カリキュラム論を収集し、その理論を解明すること。 3.ヘルバルトの理論と19世紀初頭の理論との比較研究 1.および2.で摘出した理論相互の影響関係を比較検討すること。 これらの内、1.および2.の資料収集をほぼ終えたが、それぞれの理論の分析検討に十分に時間を取るだけの余裕がなく、考察を行うことができなかった。そのため、3.の比較検討は行えなかった。 しかし、「一般史」にもとづく歴史カリキュラム論、及び、「普遍史」にもとづく歴史カリキュラム論が存在したこと、また、ヘルバルトはこれとは違った観点から歴史カリキュラムを考えていたことを発見したことは本研究の成果であった。
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