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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
自律分散ロボットシステムでは,ロボットの動作を集中制御するための特別なロボットをおかず,それぞれのロボットは,平等の立場からロボットの動作を観察し,その状況に適した自分の動作を自律的に決定することでシステム全体としてある目的を達成する.本研究では,分散制御のアルゴリズム論的考察を目的として,自律分散ロボットシステムを分散システム,分散制御をロボットにインストールされた分散アルゴリズムとして捉え,分散アルゴリズム理論でよく検討されている分散アルゴリズムの存在性と分散システムが共有する知識の関係を利用して,分散制御の可能性と限界を分散アルゴリズム理論から明らかにした. 具体的には,以下の条件を満足する自律ロボットから構成されるシステムを考察した. 1.各ロボットは人工アイ・センサーを持つ(移動可能な)計算機である. 2.各ロボットは固有の識別子を持たない. 3.通信機器は持たない. 4.システム共通の座標を持たない. 5.すべてのロボットは同じアルゴリズムに従って行動する. 明らかにされた結果の一部を紹介する. 1.一般には,共通の座標を認識する問題は非可解である.より厳密に言うと,共通の原点と単位長を認識する問題は可解であるが,共通の方向を認識する問題は非可解である.この事実から,ロボットを円形に整列させる問題は可解であるが,直線に整列させる問題は非可解であることが分かる. 2.ロボットの初期配置が与えられたとき,その配置から整列可能な図形の集合の特徴付け. 視野に制約がある場合についても検討を加え,その成果を発表した.
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