分析方法の検出・定量限界などの統計処理に関する研究
Project/Area Number |
06680402
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会システム工学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤森 利美 長崎大学, 経済学部, 教授 (00011031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮津 隆 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (70229871)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1994: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | データの統計処理 / ISO / TC69 / SC6 / 測定方法の検出限界 / 化学分析 |
Research Abstract |
本研究はISO/TC69(統計的方法の応用)/SC6(測定方法・測定値のAccuracy)が現在推進中の、「測定方法の検出限界・定量下限に関する国際標準化」に対する支援研究であった。 1993年に作成されたISO/DIS 11843 Part1は用語の定義に関するもので、「検出限界」の概念は機器分析における「検量線のばらつき」から統計的に推定する、とうものであった。この考え方はほぼ各国の同意を得たものの、Part2(実例篇)については適切な実例がないため、1993年10月の時点ではまだworking draftの段階に止まっていた。 そこで筆者らは、実際に6種類の標準物質(鉄鋼)を用いて、Ni、Mo、Cr、Tiの4元素について、原子吸光分析法の検量線を作成した。通常は各点ごとに2〜3回しかくり返しを行わないので、検量線のばらつきを求めることはできないが、この実験では標準物質の各濃度(6水準)ごとに各12回の測定を行なって、各元素ごとに計72個のデータから検量線の各点の誤差分散を求めた。 これらの結果にもとづいて、ISO/DIS 11843 Part1の方式により、鉄鋼中のNi、Mo、Cr、Tiの各元素ごとに原子吸光光度分析法の検出限界を推定することができた。なお、この研究の過程で、WD 11843 Part2の仮定:「検量線の作成(回帰分析による)時の誤差分散は、標準物質の濃度水準に依存せず一定である。」が正しくないことを見出し、統計的に証明し得た。 以上の研究結果をまとめて、1994年9月に、東京で開催されたISO/TC69/SC6/WG5の国際会議に報告した。これらの情報は1995年9月開催予定の国際会議(ワシントン)で引きつづき検討され、国際標準化に寄与することが期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)