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環境水によって変化する農薬の魚類への影響(広塩魚による検討)

Research Project

Project/Area Number 06680520
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 環境影響評価(含放射線生物学)
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

立川 真理子  日本大学, 薬学部, 専任講師 (90139098)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Keywords淡水域 / 海水域 / 農薬 / 塩濃度 / 広塩魚 / 蓄積
Research Abstract

前年度までの研究により、有機塩素系農薬のペンタクロロフェノール(PCP)のヒメダカでの取り込み速度が比較的低い塩濃度範囲(0.12-0.47%)で減少し、また排泄速度がこれよりやや高い塩濃度範囲(0.93%<)で増加することから、それぞれ環境水中の塩濃度によってPCPの蓄積が異なった影響を受けていることが明らかになった。海水塩濃度が0.93%を越えたところでのPCP排泄速度の増加はグルクロン酸抱合体の排泄の増加によるものであり、ヒメダカでは胆嚢中に全PCP蓄積量の50%以上がグルクロン酸抱合体で存在することから、胆汁排泄の変化による影響が考えられた。そして一般に淡水域に比べ海水域では魚の体液の浸透圧は約30〜40%高く、胆嚢はそのイオン調節に関与していることが知られている。そこで種々の塩濃度の環境水におけるヒメダカでの臓器、組織の水分含量、およびNa^+,K^+などのイオン含量の変化を調べた。
淡水、および種々の塩濃度の海水(0.23,0.47,0.93および1.87%)に淡水ヒメダカを移し、4.24,72および144時間後にそれぞれの胆汁の浸透圧濃度を測定した。その結果、胆汁の浸透圧濃度は、環境水の増加に伴って増加するが、72時間以内にほぼ一定となり、塩濃度が0.93%を越えると頭打ちになることが明らかになった。つぎに各塩濃度の海水に72時間馴致したヒメダカの筋肉、肝および胆嚢について臓器重量、水分含量、およびイオン含量(Na^+およびK^+)の変化を調べた。海水塩濃度が0.93%を越えると肝重量が有意に増加し、これは水分含量の増加によることが明らかになった。また胆嚢重量にはほとんど変化がないが、その水分含量とNa^+およびK^+イオン含量は海水塩濃度が0.93%を越えたところで有意に増加していることが明らかになった。これらのことから、魚類でのPCP蓄積の淡水域と海水域での相違にはこの肝および胆嚢での水およびイオン調節の変化が関連している可能性が示唆された。なおこの結果は来年度の水環境学会で発表の予定である。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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