Project/Area Number |
06680555
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
菊池 徹 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 教授 (40025680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手塚 康弘 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (70236975)
畑中 保丸 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助教授 (30111181)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 光制御 / 生理活性天然物 / 光反応基 / 光異性化 / 水酸基の保護 / アミノ基の保護 / 糖鎖工学 / 固相合成 |
Research Abstract |
現在実用に供されている、ほとんど唯一の光反応性基であるオルトニトロベンジル誘導体は、薬物構造中に頻繁に存在するアミノ基のマスクに用いる場合には、副成するアルデヒドやケトンと目的アミンとの二次反応が障害となる。これに対し光シス-トランス異性化反応は、光反応にありがちな高反応性中間体を発生しない。この反応は、生体視覚システム中でのレチナ-ルの例にみられるように、代表的な生体内光化学プロセスの一つでもあり、生体系に応用するには好都合である。したがって光応答性基には、我々が見いだしたオルトヒドロキシケイヒ酸の光シス-トランス異性化・分子内環化反応を原理とする光反応性基を選択した。まず芳香環上のパラ位にメトキシ基を有するケイヒ酸エステル誘導体を合成し、オルトヒドロキシ基の分子内求核反応によるエステル結合の光切断効率を検討した。この結果、最も効率がよいとされる既知のジエチルアミノ置換体の約3倍の速さで、ほぼ定量的に反応が進行した。さらに、加水分解がより遅いアミド基についても検討し、反応速度は約4分の1に低下するが、やはり定量的に反応が進行しアミノ基のマスクにも有用と確認された。これらの結果を糖鎖の固相合成に応用するため、アルコキシ部分にスペーサーを導入したグルコサミン誘導体を合成し、セファロースゲル担体に導入して固相からのグルコサミン遊離を検討した。光反応には不利な不透明不均一系の反応にもかかわらず、アミド結合の切断に伴うグルコサミンの遊離が確認された。また、この手法の応用対象となる生理活性天然物の検索についても積極的に推進し、成果を発表した。以上、新規光応答性基の開発と応用を検討する本研究の初期目標を達成した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)