Project/Area Number |
06680722
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 憲二 姫路工業大学, 理学部, 教授 (00079691)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | プラナリア / 再生 / 視覚系 / 視細胞 / 色素細胞 |
Research Abstract |
プラナリアの眼は視細胞と色素細胞の2種類の細胞で構成され、視細胞は光を受容する感桿と脳への突起(視神経)を備えている。プラナリアの眼を摘出すると、2日目には、眼の再生が観察される。視細胞の分化はVC-1抗原の発現によって、色素細胞の分化はその色素によって特徴づけられる。再生過程における2種類の細胞の分化過程、眼の再生の場の性質、視神経と脳の親和性について調べた。 視細胞分化が色素細胞に依存して分化する可能性を調べるために、視細胞の除去、視細胞と色素細胞の間での感桿の切断、視神経の切断の3種類の手術を行った。前2種の手術によって、視細胞は退化するが、色素細胞は残存する。しかし、残存した色素細胞によって視細胞の再生が促進されることはない、つまり、眼全体を除去した場合の再生と変わるところはなかった。視細胞と色素細胞が共通の幹細胞から分化する仮説が有力であると考えられる。また、視神経の切断によっては、視細胞は退化することはなかった。 プラナリアの眼の周辺には眼を再生する場が想定される。再生過程の誤りで生じた過剰眼の周辺に再生の場が存在するか否かを調べた。三眼プラナリアを多数集め、正常眼および過剰眼を考えられる7通りのパターンで摘出し、再生の様式を調べた。結果は正常眼の位置では再生が起こるが、過剰眼の位置では再生が起こらなかった。過剰眼は再生過程で生じたhomeoticな異常であり、再生終了後の過剰眼の周辺には、眼を再生する場はないと考えられる。眼の形成はPax6遺伝子に依存して、決定されることがショウジョウバエで示されている。プラナリアのPax6遺伝子をクローニングし、プラナリアにparticle gunで導入し、異所的に眼を形成させることを計画している。 プラナリアの正常眼と過剰眼からは2本の視神経束が独立に向かって走行する。プラナリアにおいては、視神経の経路に特別な標識はなく、脳からのchemotactic substanceに反応していると考えられる。
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