Project/Area Number |
06680733
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
玉巻 伸章 福井医科大学, 医学部, 助手 (20155253)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | シナプス / 歯状回 / cDNAクローニング / 海馬 |
Research Abstract |
シナプスの樹状突起上の位置は、神経情報が処理される際に大きな影響を与え、基部に位置するシナプスは、神経細胞の活動を強くコントロールし、先端部に位置するシナプスはそれを調節する。それ故、シナプスの樹状突起上の位置を決定する仕組みは、興味深い研究課題であり、解明が急がれるものである。これまでにシナプスの樹状突起上の位置決定の仕組みとして、二つの説が出されている。ひとつは、樹状突起表面に存在する分子が、部位によって異なっているか、勾配を持って分布しており、求心性線維はこの分子の分布を頼りに、シナプス形成位置を決めているとする説である。二つ目は、神経活動に依存してシナプス部位を争うことによりシナプスの配置が決まるという説で、NMDAレセプターなどの電位感受性受容体を介するものを想定している。本研究の目的は二つの説のどちらが正しいのか、ないしは双方の仕組みが協調しているのかを、ラット歯状回顆粒細胞の例をとって、明らかにすることである。これまでにNMDAレセプターの拮抗剤(APVないしCGP)を、一週齢以降のラットの歯状回にオスモティクポンプで脳内に注入して、求心性線維の配置形成に分阻害効果が無いかを調べたが、結果は否定的なものであった。海馬の各領域は、特徴的な神経細胞によって構成されており、各々の領域を別々に脳切片より切り出すことが可能である。そこで、一方の領域に特有なcDNAをクローニングするSubtraction Methodという方法を海馬に応用し、シナプス部位を決める可能性のある歯状回特異的な分子のcDNAをクローニングする試みを続けてきた。その結果、歯状回では無いが、嗅内皮質第2層神経細胞とCA3領域に強く発現する分EH1を発見した。現在この分子こコードするDNA塩基配列を決定する努力を続けており、配列よりこの分子の役割を調べようとしている。
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