感覚受容器の細胞内情報伝達系におけるイノシトールリン脂質代謝系の役割
Project/Area Number |
06680795
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
榊原 学 東海大学, 開発工学部, 教授 (10135379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀越 哲郎 東海大学, 開発工学部, 助手 (80157081)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 感覚受容器 / 細胞内情報伝達機構 / イノシトールリン脂質代謝 / 電荷変動 |
Research Abstract |
感覚受容器の応答発現機構を研究してきた。無脊椎動物の視角系は一時IP_3をセカンドメッセンジャとする説が提唱されたが、その後様々な矛盾のあることから、脊椎動物の視角系に比較して整理されておらず、いまだに混沌とした状況にある。そこで無脊椎動物であるウミウシの視細胞を対象として、我々はこれまで電荷感受性のチャネル開閉モデルを提案してきた。これは細胞膜中に存在するPIP_2が、フォスフォリパーゼCにより加水分解される際におこる電荷の局所移動に着目したものであった。すなわち、5価の負電荷を持つ膜中のPIP_2が加水分解され、膜には中世のジアシルグリセロールが残り、細胞質には5価の負電荷を持つIP_3が遊離する。したがって細胞膜は5価の負電荷が取り去られることになり、これによる電界変動がイオン非選択的なNaチャネルを開けるというものである。これまで電荷変動を中和するための正に帯電した種々のポリアミン、アミノグリコシド系抗生物質を細胞内注入して、光応答の変化を観察してきたが、電荷変動をおこす別の要因として細胞内の水素イオン濃度変化(pH変化)に対する光応答を調べた。その結果、細胞内pHが上がると光応答は増強され、逆に下がると減弱するという電荷変動モデルに対応する結果が得られている。このモデルを有毛細胞に適用するための第一歩として、有毛細胞の特定も行った。これはピエゾ素子から加えられる微小振動に対する有毛細胞応答と、細胞の相対的位置と形態を対応ずけた。今回選んだ有毛細胞はcaudalにあり、連合学習時に最も大きな変化が報告されている細胞で、その形態はルシファ黄による細胞内染色によった。
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Report
(1 results)
Research Products
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