Project/Area Number |
06680824
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute for Neuroscience |
Principal Investigator |
江連 和久 (財)東京都神経科学総合研究所, 病態神経生理部門, 副参事研究員 (20132904)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 呼吸ニューロン / 延髄 / 吸息相 / 抑制性 / 漸増型 / 軸索投射 |
Research Abstract |
呼吸リズム吸息相の期間中、延髄の呼息性ニューロンの発火は抑えられる。これは吸息性ニューロンからの抑制によると考えられるが、これまでに同定されている抑制性の吸息性ニューロンは漸減型発火のニューロンのみである。この抑制のみでは、吸息相の後半から最後にかけて呼息性ニューロンが発火を開始してしまい、時間的に十分な吸息相が維持されないのではないかとの疑問が出されている。これまでに報告されていない抑制性の吸息性ニューロンの同定が本研究の目的である。 0)ネンブタール麻酔・非動化したネコを用いて、腹側呼吸ニューロン群(VRG)とBotzinger complex(BOT)と呼ばれる領域から細胞外記録と細胞内記録を行った。 1)呼息性ニューロンには、吸息相の間、漸増的にその膜電位が過分極するものが存在した。まだ数個のニューロンの細胞内記録で観察されたのみであるが、漸増型吸息性ニューロンの中に抑制性ニューロンも存在するはずであるとの示唆を得た。 2)漸増型吸息性ニューロンの記録部位を色素(Fast Green FCF)でマークする作業を系統的に行ったところ、大多数はこれまでの報告通りVRGに密集して存在していた。しかしVRGの吻側部からBOTにかけてもまばらではあるが分布していた 3)これら吻側部の漸増型吸息性ニューロンの延髄内への軸索投射を逆行性微少電流刺激法を用いて調べた。多数は延髄内の呼吸ニューロンの領域に軸索を投射していた。 4)漸増型吸息性ニューロンのスパイクでトリガーし、細胞内記録した呼吸ニューロンの膜電位を加算平均する「スパイクトリガーによる加算平均法」により、100個以上のVRGの漸増型吸息性ニューロンを試したが、興奮性ニューロンしか同定されていない。現在BOTの漸増型吸息性ニューロンの検索を継続中である。
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