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集合的記憶論の社会学的展開

Research Project

Project/Area Number 06710117
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 社会学(含社会福祉関係)
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

小川 伸彦  奈良女子大学, 文学部, 講師 (10242992)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords集合的記憶 / 社会学 / 故郷 / 民族 / 文化財
Research Abstract

集合的記憶の問題を社会学的に探究する際、注目すべき点は二点ある。つまり<何が、なぜ>記憶されるのかという点、およびそれが<集合的に>行われることの意味、である。この意味で研究対象となるべき領域は多岐にわたるが、本年度は在日朝鮮人にとっての<故郷>の記憶、および博物館等における<文化財保存>という形での記憶に関して具体的な調査研究を行った。
その結果前者に関しては、移民者のように長らく故郷から離れることを余儀なくされている人々によって、故郷が存在していることを個人的に確認することは次第に困難となる。そこでそれを<集合的>におこない、「私の心の中にしかないもの」を「われわれの心のなかにあるもの」へと近似的に転じ、その実在感をたかめることがおこなわれる。数多く存在する同郷会はまさにこのような機能を果たすと同時に、むしろ会のなかにこそ「故郷」が存在しているという逆転現象が生じていることが確かめられた。これに関連して、在日の人々の民族祭の参与観察調査も行い、<記憶としての民族>の在り方の解明も進めた。また後者に関しては、個々の文化財や国宝が明治期以来どのような文化政策上の経緯によって<国家的記憶>に値するものとして認定されてきたのかという問題も重要であるが、それ以上に、<何かを保存せねば>という下からの気運の高まり自体が非常に近代的な現象であり、<保存と近大>というようなテーマこそが、国際比較も含めて、追求されなければならないことが明らかとなってきた。
研究補助金により多くの貴重な海外文献も収集することができたため、それらを用いて今後もこのテーマに関してより深い研究を進めて行く予定である。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 小川伸彦・寺岡伸悟: "在日社会から故郷・済州島への寄贈行為の分析" 奈良女子大学 社会学論集. 2(三月下旬刊行のため未定). (1995)

    • Related Report
      1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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