台湾・満州国・華北占領地における教育政策の比較史的研究
Project/Area Number |
06710145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
駒込 武 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (80221977)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 台湾 / 満州 / 植民地 / 儒教 / 日本語 |
Research Abstract |
本研究では、儒教と日本語への着目を軸としながら、植民地支配を正当化する論理の構造と支配の方策を、台湾、「満州国」、華北占領地という3つの地域で比較史的に研究することを目的としていた。 まず取り組んだのは、「満州国」における儒教の役割に関する研究である。 清朝の廃帝溥儀を擁立し、儒教に基づく「王道主義」を掲げて成立した「満州国」は、近代日本の植民地支配の歴史の中では初めて、本国とは明確に異質な統治理念のもとに支配された地域であつた。本研究では、「王道主義」が統治理念としての地位を獲得し、また変質していくプロセスの分析を試みた。また、これは、領台当初に伊沢修二が儒教の利用を試みながら、日本の国体論と儒教の原理的背反性ゆえに、その折衷主義的な利用を断念せざるをえなかったプロセスをさらに大規模に再現したものとも見なせることをも指摘した。 もう一つの台湾における日本語教育という課題に関しては、二人のキ-・パースンに即して、日本語教育の比較史的な研究を試みた。一人は、台湾から満州・華北占領地へと移動した山口喜一郎であり、もう一人は台湾から華北占領地へと移動した国府種武である。この両者が、台湾時代には日本語教育の方針をめぐって協力関係を築きながら、満州・華北占領地では対立したことに着目することで両地域の日本語教育のおかれた状況の違いを浮かび上がらせることができた。 以上、いずれもいまだ断片的な知見にとどまりはするが、本国と個別の植民地との1対1的な関係に視野が限定されていた従来の研究に対して、新たに植民地相互の関係を視野に入れた比較史的な研究を行うことの必要性と可能性は十分に提示できたと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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