Project/Area Number |
06710220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
History of Europe and America
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
北村 昌史 新潟大学, 教育学部, 助手 (20242993)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 住宅 / ドイツ / 市民 / 労働者 / 都市化 / ベルリン / 社会問題 / 住宅問題 |
Research Abstract |
1860年代から80年代にかけてドイツにおける住宅改革運動の検討が本年度の課題であった。まず、そのための史料および関連文献を収集した上で、研究を進めるために必要な情報の集積に努めた。そうした情報を利用しつつ、研究代表者が本課題に取り組む前に研究していた19世紀中葉の住宅改革運動に関する論説「1840年代ベルリンの都市社会とファミリエンホイザー」を学会誌である『西洋史学』に投稿した。この論文では、世紀中葉の住宅改革運動で悪住環境の象徴とされたファミリエンホイザーという、ベルリンに存在した労働者のための集合住宅についてのイメージ(「犯罪者の巣」「伝染病の家」)市民層の思い込みから生じたものにすぎないこと、それゆえこうしたイメージをもとに展開した改革運動の実効性が低いものに留まったことを明らかにした。また研究代表者による19世紀中葉のドイツの市民層の社会問題・住宅問題に関する今までの研究成果をまとめて「19世紀ドイツの市民層と住宅問題」と題する博士論文を京都大学大学院文学研究科に提出した。このように従来の研究の整理に多くの労力を割いたために、本年度の研究課題が十分に深まったとはいいがたい。ただし、本年度収集した資料および関連文献は、1860年代から80年代にかけての住宅改革運動の展開を、ベルリンを中心として進めるのに十分なものである。とくに統計資料などのデータベース化に重点を置きつつ研究を進め、その成果を学会誌ないしは紀要に公表していくことにしたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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