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吉文字屋本についての研究

Research Project

Project/Area Number 06710263
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 国文学
Research InstitutionKyushu Women's University

Principal Investigator

樫澤 葉子  九州女子大学, 文学部, 助教授 (90227190)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords出版 / 書肆 / 本屋
Research Abstract

近世中期の大坂で、最大の書肆であった吉文字屋市兵衛(鳥飼酔雅)については、「最も時代の嗜好の推移に敏感な書肆」という評価がある一方で、文学的に見るべきものはないという否定的な見方が主流を占めている。本研究では、吉文字屋の出版物を網羅的に調査して、その出版活動の全容を明らかにすることを目的とした。そのために、国立国会図書館や国文学研究資料館をはじめとする諸機関にて書誌調査をし、資料等を収集した。その結果得られた、暫定的な成果の概要は以下の通りである。
まず、吉文字屋の実用書についてであるが、実際に調査をしてみた結果、絵本物も含めた女子教訓書の類がかなりの数を占めたことが、特徴の一として指摘できる。実用書としては他にも、医書や道中記の類などがあるが、それらに比して、和歌や物語などの古典を平易に説いた物や、故事や教訓について述べた、女子教訓書とでも言うべき物が圧倒的に多い(それらの書は、同類の書と合冊して改題出版するなどを繰り返す)。吉文字屋本の享受層の一端が窺える。
次に、末期浮世草子や初期読本などの、いわゆる小説の類であるが、昨年度の本研究費の助成のもとに調査を進めた怪談集・奇談集の他に、吉文字屋本の末期浮世草子の大部分に関わった、大雅舎其鳳(荻坊奥路)に注目した。また、やはりこの時期の吉文字屋本に多く関わった絵師・北尾辰宣(雪坑斎)についてなど、個々に注目した問題もあるが、今回の調査は、とりあえず吉文字屋の出版活動の様相を明らかにすることを目的としたため、深く研究を進めるには至らなかった。吉文字屋本が大きく関わると思われる、浮世草子から読本への問題も含めて、今後の課題としたい。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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