聞き手側のコミュニケーションストラテジーの分類に向けた実験的研究
Project/Area Number |
06710300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
英語・英米文学
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Research Institution | Poole Gakuin College |
Principal Investigator |
佐藤 恭子 プール学院短期大学, 英文科, 講師 (30205976)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究の目的はcomunication strategyの分類について、主として聞き手側のstrategyに限定し考察するものであった。その手法として、実際の会話を会話分析の手法に基づき分析すると言う方法をとった。参考としたこれまでの分類としてTarone(1981)を用いた。その分類は(1)話し手に対する理解確認(2)理解を明確にするための説明や情報要求(3)発話の繰り返し要求に大別されている。 今回収集したデータを詳細に分類した結果、先行研究で言われてきた上記の3つの機能のみならず、会話の話題を回避してしまうものや転換を行うといった消極的なstrategyがみられた。また、学習者のレベルにより同じ説明要求の機能においても、直前の発話に対する具体的な質問は上級者に特徴的であり、下位レベルの学習者においては、発話の速度に関するものや発話全体の話題を聞き返すと言った、発話内容に直接関わらないタイプのstrategyが繰り返し観察された。さらに聞き手側の理解確認を表す表現として“ok"や“I see"のような定形表現や話し手の最後の発話部分を繰り返すstrategyが全体的に多く見られた。本研究の実験方法として、ペアの学生の英語力はなるべく同じ者同士を組み合わせたがやはり話し手の説明がうまい場合は、聞き手側がほとんどあいずち程度の理解確認行為に終始していた場合もあった。 これらの結果より、従来言われてきた日本人英語に見られる特徴が直感的なものでなく実証的に明らかになったと思われ、良い会話参加者になるための指導へ向けて具体的な方法が多く見い出せたと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)