Project/Area Number |
06720004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public law
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
斎藤 誠 筑波大学, 社会科学系, 助教授 (00186959)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 条例 / 業務履行確保 / 実効性確保 |
Research Abstract |
地方公共団体の行政過程における実効性確保の問題について、理論・実証両面から検討を加え、以下のようにな研究成果を得た。 1 行政代執行法において、条例による業務履行確保について「消極的」な規定になっている点について、同法の立法過程を検証することによって、一方で、およそ現在のような地方公共団体による、多様な行政需要への対応といった状況は想定されておらず、他方で戦後改革固有の「権力」抑制指向が直接に、当該規定に反映したともいえないことを明らかにした。 2 複数の地方公共団体の、(1)条例審査担当者(2)執行部門担当者にヒアリングを実施した結果、当該問題についての、対応の現況および、実務担当者の認識について以下のような知見を得た。 (1)個別法の仕組みにおいて、予想以上に行政指導が多用されており正式な義務履行確保手段が利用されることは殆どない(以上の点は、環境法分野においては最近指摘されることではあるが、条例制定という観点から横断的に検証した点に本研究の特色がある)。 (2)したがって、実務担当者にとっては現在の限定された「正式の」義務履行確保手段について、その改善を求めるといったインセンティブには乏しい。 3 以上のような日本の実務・理論状況と、ドイツ・アメリカのそれとの横断的な比較を行って、日本における制度の特徴を折出し、今後の制度の在り方についてモデルを作成した。
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