Project/Area Number |
06720042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Politics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平島 健司 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (40156659)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 欧州統合 / 連邦制 / 地域 |
Research Abstract |
本研究では、西ヨーロッパにおいて形成されつつある多層的な政治行政構造を、(1)世論調査資料を用いて市民の側におけるアイデンティティーの推移を確認し、(2)地域や連邦をヨーロッパ全体の新しい秩序モデルの構成要素として見る観点から、地域主義運動や連邦制に関する従来の論議を整理、再検討した上で、(3)具体例としてドイツのバ-デン・ヴュルテンベルク州を取り上げ、「地域」がヨーロッパの新しい政治行政単位として定着しつつある点を明らかにすることがめざされた。 (2)については、地域(州)・連邦共和国・EUという3つのレベルから構成される秩序を、その形成と機能の観点から仮説的に構成する作業を進めることができた。しかし、(1)の作業については、マンハイム・ヨーロッパ社会研究所の資料を活用できるに至らなかった。ユーロ・バロメーターだけでは、アイデンティティーの推移を正確に確認することはできなかった。さらに、ドイツは、欧州統合と同時に東西ドイツの統一による急激な社会変化をも経験しつつあるので、(3)について欧州統合の文脈だけを取り出し、州の動向を跡付けることが困難であることも判明した。したがってまず、統合の中にある新しいドイツ連邦共和国の政治構造の変化を素描する論文(そのアウトラインは、「新しい連邦共和国のゆくえ」『UP』1995年2月号、19-23頁として発表した)を今年度中にとり纏め、その後に(1)と(3)の作業を継続していきたい、と考えている。
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