Project/Area Number |
06740144
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻井 正人 東京工業大学, 理学部, 助手 (20251598)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カオス / アトラクター / 力学系 |
Research Abstract |
我々の当初の目的は次の二つであった。 1。一次元力学系におけるエントロピーの単調性についての結果の拡張。 2。高次元の非一様双曲型力学系に関する分岐についての研究。特にBenedicks-Carlesonの結果と私自身の過去の結果の融合。 1。については残念ながらあまり成果があがらなかった。1。の問題の本質はある写像の縮小性に帰着するのであるが、私はそれはさらにそれはある種の曲率の評価に帰着すると考え、苦労の末、その曲率の満たす微分方程式を導いた。しかし、その方程式が予想に反して非常に複雑になり元の問題にたいして貢献するまでには至っていない。これは今後の課題である。 2。についてはほぼ期待していた成果が上がった。結果を簡単に述べる。一次元の分岐多様体上の力学系(写像のite rati on)を考える。一次元の分岐多様体はある高次元の多様体に埋め込まれているとし、その管状近傍からそれ自身への写像を一次元の分岐多様体への射影と一次元多様体上の写像の合成とする。もし、一次元多様体上の写像がColl et-Eckmann条件をみたすカオス的力学系なら、ここで作られた写像の高次元の空間の力学系としてのgenericな摂動の中にstrange attractorを持つものが正の割合で現われる。さらにstrange attractorを持たないパラメーターの割合は摂動の大きさに比例して小さくなる。つまりstrange attractorは安定的に現われる。この結果は現在論文としてまとめている途中である。
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