Project/Area Number |
06740163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
中木 達幸 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (50172284)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非線型偏微分方程式 / 多孔質媒体中の流れ / 密度依存型拡散 / 油田問題 / 界面 / 差分法 |
Research Abstract |
多孔質媒体中を流れる流体の挙動を記述する微分方程式について、数値解析の立場から、次の研究を行なった。 1. 2流体問題の1例である油田問題について。負圧をかけたとき、1次元問題の安定であると思われる定常解を使って2次元問題の定常的な平面波解が構成できる。この解の安定性と矩形領域のアスペクト比lの関係を数値実験の立場から検証した。l=0.01,1,10,100,1000のとき、我々の数値実験では、平面波解は安定であると思われる。従って、界面の不安定現象は見られない。ただ、lの値が大きくなるに従って計算量が増えるため、領域の刻み幅を小さく出来なかった。そのため、細かいモードでの不安定化の有無について、数値解法の再検討を含め、さらなる研究が必要と思われる。また、正の圧力をかけたときの2次元問題の平面波解の安定性とlの値の関係も、界面の不安定現象との関係で、興味深い問題として残された。 2. 1流体の1次元問題について。ある型の消失項を伴う初期値問題について、その解に現れる界面が満足すべき方程式が理論的に正しいことを示し、この結果を日本数学会にて講演した。今後の課題として、界面が特異性をもつ(時間微分が発散する)ときまで界面方程式が成立することの証明や消失項が別の形のときの界面方程式の検討が残された。また、同じ形の方程式の解の台が有限時間後に分離する問題について、分離するための条件を導出した。数値実験によれば、この条件はかなり強いようで、条件の緩和の余地が多いと思われる。また、空間2次元のときの台の分離問題も1次元問題と同様の手法で扱える可能性があり、興味深い問題と思われる。
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