BL Lac天体の観測とX線シンクロトロン輻射モデルの検証
Project/Area Number |
06740209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田代 信 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (00251398)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | X線天文学 / 活動銀河核 / BL Lac天体 / X線検出器 |
Research Abstract |
本研究課題では、当初の計画に従ってBL Lac天体の観測的研究とX線偏光計を開発するための基礎実験を行なった。BL Lac天体の観測は、「ぎんが」衛星の結果を踏まえつつ「あすか」衛星によって精力的に進められている。また偏光計の開発実験は、本年度でひとつの区切りがつき、つぎのステップに向かっての準備が進められている。以下に具体的な成果についてまとめる。 1.BL Lac天体PKS 0548-322の「ぎんが」衛星による観測結果を論文として公表した。この論文では、シンクロトロン輻射モデルから予言される光度変動のエネルギー依存性を解析的な手法でまとめ、「あすか」衛星による結果の解釈に指針を与えた。 2.「あすか」衛星を用いてH 0323+022の観測を行なった。これまで報告されている多波長の観測結果とあわせ、ジェット中の磁場の構造に関するモデルを検討し、この結果を春季天文学会で報告した(山下ら、1994年天文学会春季年会講演Y15)。この解析方法は、ほかのBL Lac天体にも適用できるものである。 3.「あすか」衛星を用いて観測されたPKS 2155-304、Mkn 421の光度変動のエネルギー依存性を調べ、1.で論じたモデルを支持していることを確認した。この結果は米国天文学会で報告した。 4.トムソン散乱の偏光に対する異方性を用いたX線偏光計を製作し、ほぼ設計通りに動作することが確かめられた。次のステップとしてマルチチャネルプレートを用いた偏光計の試作実験を準備中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)