Project/Area Number |
06740211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
萩尾 彰一 東京工業大学, 理学部, 助手 (20242258)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 宇宙線 / 空気シャワー / 原子核組成 / モンテカルロシミュレーション / チェレンコフ光 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高精度な空気シャワーシミュレーションプログラムを作成することにあった。その結果得られる10^<14>〜10^<16>eVのknee領域の宇宙線によって生成されるチェレンコフ光のパルスを観測結果と比較して原子核組成が決定される。今回作成したシミュレーションプログラムは、このエネルギー領域での原子核組成決定のための解析方法や原子核組成比を精度良く決定するためのパラメータの検討に用いられた。本研究ではこのエネルギー領域の宇宙線空気シャワーとチェレンコフ光をさまざまな質量数を持つ一次宇宙線に対してシミュレートし、総計16000あまりイベントを生成した。本年度からボリビア、チャカルタヤ山でのチェレンコフ光観測の予備実験が開始され、シミュレーションはこの実験装置を対象としても行なわれ、実験結果との比較検討が開始された。シミュレーション計算から、チェレンコフ光パルスの立ち上がり時間、積分波形の立ち上がり時間が組成決定のための有効なパラメータであることがわかった。最も有効なパラメータはパルス波高で、10%以下の精度で組成比の決定が可能なことがシミュレーションから明らかになったが、光電子倍増管の増幅率を精度良く決定し維持しなければならないため、実際の解析に用いるには解決しなければならない点が残っている。これに関連して高速フーリエ変換法を用いた解析プログラムを作成した。これは波形解析で重要なノイズ部分の除去に有効である。また本年度の予備実験に用いられた実験装置の改良すべき点もシミュレーションから見い出され、光電子像倍管の増幅率を全体的に小さくし、それらの配置も来年度の本観測では変更される予定である。
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