Project/Area Number |
06740245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高増 正 東京大学, 物性研究所, 助手 (60212015)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | パルス強磁場 / グラファイト / GaAs-AlGaAs / 量子ホール効果 |
Research Abstract |
パルス強磁場下で光伝導度を測定するために、新たに低雑音型の試料ホルダーと、これをヘリウム3の低温下で用いるためのクライオスタットを開発した。これらを用いて単結晶グラファイト及び、GaAs-AlGaAs二次元電子系試料のミリ波光伝導度測定を行った。単結晶グラファイトに対しては、ミリ波周波数の違いによる光伝導度の検出できる磁場範囲が変化することが見出された。これは、単結晶グラファイトの磁場誘起相転移によるエネルギーギャップの大きさが磁場に伴って大きくなって行くことを示しており、この現象に対する理論的予測とよく一致する。また、同じ単結晶グラファイトを用いて、一巻きコイル法によって発生させた100テスラにおよぶ超強磁場下での磁気抵抗測定も試みた。一巻きコイル法は、その発生時間が10μsec以下と非常に短いため、これまで抵抗測定は、不可能だと考えられてきたが、測定回路や試料形状を工夫することにより、かなり良好な結果を得ている。 2次元電子系に対しては、強磁場下で、整数量子ホール効果状態下にある系に対して、電流増大に伴うブレークダウン現象の測定を行った。ここでは、ブレークダウン現象の起きる臨界電流が、ミリ波照射によって変化することを新たに見出し、特に、磁場を変化させた時の臨界電流の変化がミリ波照射時には、磁場に比例しなくなることを見出した。この現象は臨界電流が、可視光照射時に試料幅に比例しなくなる現象と同型のものと考えられ、そのメカニズムに対する研究を更に詳細に行っている。
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