Project/Area Number |
06740247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
遠藤 彰 東京大学, 物性研究所, 助手 (20260515)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ホール係数 / キャリア濃度 / 永久磁石 |
Research Abstract |
Nd-Fe-B系の強力な永久磁石を試料のまわりで回転させ磁場を変調し、ロックイン検出法を用いることにより、高感度なホール計数測定装置を試作しその機能、性能、精度等を調べることが本研究の目的であった。そこで実際にそのような装置を組み、本研究代表者の所属する研究室の分子線エピタクシー装置を用い自ら作成した、キャリア(電子)濃度を〜3×10^<15>-2×10^<18>cm^<-3>の範囲で変えた数個の、厚さ5μm程度のGaAs単結晶を試料として測定を行ってみた。その結果いくつかの問題点が明らかになった。第一点は入手できた最大の永久磁石の径が30mm程度と比較的小さく、試料範位置で0.35T程度と大きさとしては十分な磁場が得られるものの、試料付近で磁場が十分に均一にならず従ってわずかな試料位置のずれに非常に敏感になってしまうこと、第二点は途中の配線が、磁石が動くことにより余計な起電力を発生し、本来の試料からの信号に大きなノイズを乗せてしまうことである。従って本報告書作成の時点では、当初予想していたような高精度の測定には成功していない。しかし、従来のように電磁石を用いて測定を行う場合、例えば本研究代表者の所属する研究室の装置では、同程度の磁場を発生させるのにかなり大がかりな電流源を用い10A近い電流を流す必要があり、強力永久磁石を用いるというアイデアは装置をコンパクトにする上で非常に利点があったと考えている。今後、工作精度、試料位置の精度の向上、試料の小型化、配線の更なる工夫等により上記のような問題点は解決可能なものと考えている。
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