マキシマムエントロピー法による超イオン伝導体の非調和熱振動とイオンの拡散の研究
Project/Area Number |
06740260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
熊沢 紳太郎 東京理科大学, 理工学部, 助手 (80246686)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1994: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | マキシマムエントロピー法 / 非調和熱振動 / 超イオン伝導体 |
Research Abstract |
本研究は、情報理論に基礎を置くマキシマムエントロピー法を用いて、中性子回折データから非調和熱振動の様子を視覚化し、そのポテンシャルパラメータを決定することを目的とした。 本年度の研究では、ルチル構造のTiO_2とペロブスカイト構造のCsPbCl_3の解析を行った。TiO_2については、室温に於いても酸素原子に三次の非調和性が見いだされ、熱振動分布が大きく歪んでいることを視覚的に明らかにした。この成果は、昨年十月に仙台で行われた国際中性子散乱会議(ICNS´94)で発表を行い、Acta Cryst A誌上(項目11参照)にも論文発表を行った。CsPbCl_3は321Kで構造相転移を起こすことが知られているが、相転移点近傍から高温(621K)のデータを解析した結果、転移点付近では熱振動ポテンシャルが異常な振る舞いを示していることを明らかにした。現在この異常性が何に起因するかを検討研究中である。 今後は、この解析法を応用し、熱振動の異常性に関与する物性メカニズムの解明に役立てたいと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)