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金属強磁性体の磁性電子運動量分布の温度変化

Research Project

Project/Area Number 06740306
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

田中 良和  理化学研究所, 磁性研究室, 研究員 (90250109)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords磁気コンプトン散乱 / 電子運動量密度分布 / フェリ磁性体
Research Abstract

アモルファスGdxFel-x(x=0.22,0.33,0.52,0.60)合金の磁性電子運動量分布の測定を行った。この化合物はフェリ磁性を示し、Gdの4f電子の磁気モーメントに対し、Feの3dの磁気モーメントが逆にカップルしている。この物質の電子状態について、磁気コンプトン散乱実験を行い系統的な情報を得ることに成功した。この実験手法では、高エネルギーのX線と電子とのコンプトン散乱を利用することにより、電子の運動量分布を調べることができる。また円偏光X線を用いると電子スピンの向きにより散乱断面積が異なるため、磁性電子のみの情報を得ることができる。この測定物質では、Gdの4f磁性電子、Feの3d磁性電子、およびs,p的な偏極した伝導電子を合わせた運動量密度分布が観測される。ただし、これらの各電子の運動量空間内での分布がかなり異なるため、曲線最適化を行い、それぞれの存在比を知ることができる。この様に磁性電子の存在比を知ることのできる実験手法は、他に例がなく、磁気コンプトン散乱実験の利点を表している。
この物質のTcは組成によって大きく変化し500Kから700K近傍にある。また、全磁気モーメントの温度変化も組成によって大きく異なる。今年度は、それぞれの組成において低温(10K)から室温までの温度領域において磁気コンプトン散乱実験を行った。その結果、4f磁性電子、3d磁性電子、およびs,p的な偏極した伝導電子の温度変化が組成によって大きくなる事が明確になった。またこの温度変化は、単純な分子場近似法によって説明され得ることがわかった。
今年度は、加熱炉の製作を行った。これを使用し今後高温領域(室温-900K)もカバーする予定である。従ってより広い温度領域の測定が可能となり、今後のこの研究の発展が期待される。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2020-05-15  

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