Project/Area Number |
06740368
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山中 康裕 東京大学, 気候システム研究センター, 助手 (40242177)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 炭素循環 / 気候変動 / 海洋大循環 / 二酸化炭素 / 海洋物質循環 |
Research Abstract |
海洋大循環モデルに簡単な生物化学過程を組み込んだ海洋生物化学大循環モデルを用いて、主要なパラメタに関する依存性を明らかにした。おもな成果は以下の通りである。 1.沈降粒子フラックスの鉛直分布は、溶存酸素・リン酸などのトレーサー分布に影響し、溶ける深度が深いほど、水平濃度勾配が強くなることが分かった。特に、セジメントトラップによる観測分布を用いた時のみ、観測されたトレーサー分布を再現することが示された。 2.溶存酸素などにトレーサ分布は、鉛直拡散係数に強く依存することが分かった。すなわち、沈降粒子フラックスから決まる鉛直スケールと鉛直拡散・移流から決まる鉛直スケールがほぼ同じ程度であるため、鉛直拡散係数が大きい場合には、栄養塩トラップメカニズムによって、生物生産が高い赤道表層直下に酸素極小値が存在し、観測された分布と大きく異なる。それに対して、鉛直拡散係数が小さい場合には、北太平洋北部に酸素極小値が存在し、観測分布を再現する。これと、従来のモデルを用いた研究において、観測分布をうまく再現できなかった理由と考えられる。 モデルの結果の解析より、赤道太平洋・北太平洋でほぼ閉じたリン酸塩循環をしていることが分かった。これは、水塊で考えられている大西洋から太平洋へつながるコンベア・ベルトの概念とは異なり、現実の海洋でも閉じた栄養塩循環をしていることが示唆される。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)