Project/Area Number |
06740382
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Space and upper atmospheric physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤本 正樹 名古屋大学, 理学部, 助手 (30242811)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 磁気圏プラズマ / 電磁流体力学 / プラズマ粒子シミュレーション |
Research Abstract |
磁気圏境界層でのプラズマ輸送問題を扱うのに、粒子効果も含めてself consistentな場の発展方程式を解き、その中での粒子のダイナミックスを考えることが必要である。ここでは、MHDスケール現象をイオン粒子効果を採り入れながらシミュレーションできるハイブリッド・コードをもちいて、磁気圏境界でのケルビン・ヘルムホルツ不安定による粒子輸送を考えた。MHD方程式から期待されるのは、磁気圏境界では、ある面を境にして太陽風的なプラズマ・磁場と磁気圏的なプラズマ・磁場に、不連続的にわかれている、ということである。ところが、実際に観測してみると磁場が変化する磁気圏境界の内側(地球側)に、太陽風プラズマと磁気圏プラズマの混合層が発見される。そこで、境界層で成長するケルビン・ヘルムホルツ(KH)不安定の渦による新しい混合過程で二つのプラズマが混ぜられているのではないか、と考える。KH不安定は流体的不安定であり、流体近似で扱う限りプラズマ混合は起こらないが、そのMHDスケールの渦流に粒子効果が重ね合わされたときには混合が発生するのでは、と考えるのである。事実、シミュレーションをしてみると、一様な初期条件からスタートした場合、かなり速い混合がおきることはわかっている。今回の研究では、初期条件の磁場強度分布が非一様な場合には混合効率が下がること、また、その機構は電流層にともなう静電場によるものであること、をつきとめた。 理論的研究の一方で、Geotail衛星データの解析も進めた。その結果、混合層とその外側領域との間には大きな磁場強度の差はなく、また、混合層で大振幅の低周波波動が受かっていることから、混合メカニズムとしてKH混合過程は再有力候補の一つであるといえる。その反面、データには顕著にみられた、3次元的磁気圏・電離圏結合効果をどのようにして理論に取り込んでいくか、あるいは、それによって現モデルが大きく書き換えられるか、が次の課題として残された。
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Report
(1 results)
Research Products
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