Project/Area Number |
06740472
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 力哉 山形大学, 工学部, 助手 (30187257)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | スピントラップ剤 / ヒドロキシラジカル / スーパーオキシドアニオンラジカル / DMPO / ESR |
Research Abstract |
新規スピントラップ剤として、3位にヒドロキシメチル基を有する3-ヒドロキシメチル-5、5-ジメチル-1-ピロリン-N-オキシド(3HMDMPO)を、出発原料としてアクリル酸メチルと2-ニトロプロパンから5段階で総収率1%で合成することに成功した。同様に3HMDMPOと同じ原料を用いて、7段階で総収率1%で3位にアミノメチル基を有する3-(N'-^<n->ブチルアミノメチル)-5、5-ジメチル-1-ピロリン-N-オキシド(3AMDMPO)を合成することに成功した。これらを用いて、実際にヒドロキシラジカルとスーパーオキシドアニオンラジカルのトラップ実験を行なったところ、3HMDMPOは、ヒドロキシラジカル、スーパーオキシドアニオンラジカルともにトラップすることがわかった。またその付加体の安定性も、現在良く用いられている5、5-ジメチル-1-ピロリン-N-オキシド(DMPO)への付加体と比較して遜色なく、逆にスパーオキシドアニオンラジカルの付加体は、DMPOへの付加体よりも若干安定であった。一方、3AMDMPOはラジカル種と反応してしまうためか有効なトラップ現象は観測されなかった。 次にポリマーへのスピントラップ構造の導入のため、モノマーとして2-(1、3-ジオキソリル)4-メチル-4-ニトロペンチルメタクリレートを5段階で総収率10%で合成した。これを用いてアクリルアミドとの共重合を検討したところ、仕込み比に比例してポリマー中に取り込まれることがわかった。そこで、このポリマーを用いて亜鉛による閉環反応によりスピントラップ構造を導入することを検討したが、ポリマーの溶解性が悪いためかうまく閉環反応は進行しなかった。今後条件の再検討が必要と思われる。
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