Project/Area Number |
06740524
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
尾崎 弘行 東京農工大学, 工学部, 講師 (40204185)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 蒸着単分子層「 / 単分子層重合 / ジアルキルジアセチレン / 有機疑似単原子層 / 帯状巨大分子単一層 / ペニングイオン化電子分光 |
Research Abstract |
固体表面に横たえて並べた鎖状分子の単分子層に、化学反応を起こして分子を共有結合で結びつけ、二次元有機物質の単一層を得るための基礎研究として、アルキルジアセチレンの単分子層内光重合により分子を一次元的に結びつけることを試みた。 173Kに保持したグラファイトの劈開面に17,19-hexatriacontadiyne(HTDY)を1MLE(monolayer equivalence)蒸着すると、ペニングイオン化電子スペクトル(PIES)において、グラファイトのバンドが消える一方、HTDYのアルキル鎖のpseudo-π軌道と2_<sδ>軌道ならびにジアセチレンのπ軌道に基づくバンドが観測され、分子がアルキル鎖を横たえて並んだ単分子層が形成されたことを確認できた。この温度で超高真空槽のサファイア窓を通して紫外線を照射したが、反応性が極めて低かった。そこで基板温度を少し上げることに一定時間の光照射とPIESの測定を繰り返すことにより、脱離せずに平らな配向が保たれるけれども、反応に必要なmobilityを分子に付与できる基板温度を探し、223Kが最適であることを見出した。この温度で紫外線照射を行うと、HTDYモノマーのπバンドが消失し、ポリマーのπ電子系によるなだらかな構造が現れたが、アルキルバンドの形状は変わらなかった。また、このポリマー膜は室温にしても本質的に同じPIESを与え、モノマー膜のような昇華性を示さなかった。これらの結果より、HTDY分子はその炭素骨格平面を下地に平行にして配列したまま、アルキル鎖と交差するポリジアセチレン鎖で結びつけられ、全炭素原子が同一平面上に保持された帯状巨大分子の単一層(有機擬似単原子層)が得られたと考えられる。また、ポリマー単一層の積層条件も検討した。
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Report
(1 results)
Research Products
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