層状化合物を基礎としたホスト・ゲスト反応による新規光機能材料の開発
Project/Area Number |
06740525
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 昭彦 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (60221222)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 層状化合物 / 発光 / イオン交換 |
Research Abstract |
本研究では層状ニオブ酸カリウム(KNb_3O_8、K_4Nb_6O_<17>)を用いて、層間のK^+をH^+などのイオンと交換することにより、層の発光特性がどのように変化するかについて主に調べた。まず、KNb_3O_8、K_4Nb_6O_<17>自体のフォトルミネッセンスを調べた結果、いずれも77Kにおいて、315nm付近の光励起により明るい青色発光を示した。これらの発光は他のニオブ酸化合物のそれに比べて、ストークスシフト(励起と発光のエネルギー差)が小さいのが特徴的である。さらにKNb_3O_8は、室温においても青色発光を示すことがわかった。室温で発光するニオブ酸はまれであることから、これは興味ある化合物である。この発光特性には、6配位のニオブ-酵素結合のうち、層間に突き出た極端に短いものが重要な役割をしているものと考えられる。次に、KNb_3O_8の77Kでの発光特性におよぼすH^+交換の効果について調べた結果、K^+の一部分をH^+交換することにより、発光強度が弱くなり、発光波長が長波長側シフトすることがわかった。しかし、励起スペクトルはほとんど変化しなかった。K_4Nb_6O_<17>においても同じH^+交換の影響が見られた。さらにK_4Nb_6O_<17>では、層間の水和によっても発光スペクトルが長波長側にシフトした。また、Al^<3+>交換によっても発光波長が長波長側にシフトした。このように、層間の状態が変化することにより層自体の発光特性が変化することがわかった。これは、K^+とH^+やAl^<3+>の分極能のちがいにより、層の物性が変化したためであると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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