Project/Area Number |
06740552
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中谷 清治 北海道大学, 理学部, 助手 (00250415)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マイクロ電極 / 油滴 / 界面 / 物質移動 / レーザー補足 |
Research Abstract |
油/水エマルション系における油/水界面を経由した溶質の分配過程を調べることを目的とし、単一油滴を非接触・非破壊に操作できるレーザー補足法と微小電極法を組み合わせ、単一油滴毎に油/水界面物質移動過程を検討した。 フェロセン誘導体(Fe(II))を含むニトロベンゼン油滴を水中に分散し、レーザー補足法により単一油滴を微小電極に接触させ、瞬時に油滴中のFe(II)をフェロセニウムカチオン(Fe(III))に酸化し、油滴から水相へのFe(III)の放出、水相から油滴へのFe(II)の取り込みを誘起した。フェロセンやエチルフェロセンの場合、水相から油滴への取り込み過程は水相中のFe(II)の拡散律速となった。フェロセニルエタノールでは油滴/水界面への吸脱着過程が取り込み速度に大きく依存するという、界面を経由した物質移動の動的挙動を議論する上で非常に興味深い結果を得た。 単一油滴から水相へのFe(III)の放出過程の検討は、サイクリックボルタンメトリーの掃引速度依存性から、油滴中に残存しているFe(III)濃度を検出した。フェロセニルエタノールやフェロセンではFe(III)の放出速度は非常に速く、1V/s以下の掃引速度ではFe(III)は検出できないが、より疎水性の高いt-アミルフェロセンではFe(III)が油滴から放出される前にFe(II)へ再還元でき、放出速度を議論できた。 また、油滴から水相にFe(III)が放出される速度を、近接したマイクロバンドアレイ電極で検出するため、油滴を電解する電極とFe(III)を検出する電極の電位を別々に制御しながら測定できるシステムを構築した。当年度では油滴系ではなく、均一溶液系で電解物質の生成と補足の関係を定量的に議論できることを実験及シミュレーションで確認した。
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