Project/Area Number |
06740557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 宗孝 京都大学, 工学部, 助手 (90221861)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 電気化学発光 / イオンラジカル / 電解ストップトフロー法 / カラム電極 / パルス電解 / 発光検出 |
Research Abstract |
本年度はまず、二系列の炭素繊維カラム電極で電解を行ったのち急速混合し発光検出を行う電解ストップトフロー電気化学発光測定装置の応答特性について、アセトニトリル中でのジフェニルアントラセンカチオンラジカルとアニオンラジカルの間での電子移動によって生じる電気化学発光過程を対象として基礎的検討を行った。光学セルでの吸収スペクトル測定に基づいてそれぞれのイオンラジカルの生成を容易に確認でき、電解と同期して混合することで原理的には充分高感度で発光過程を測定できることがわかった。また、発光の減衰から速度論的解析をすることも可能であった。 しかし、最初の設計ではセルの形状がフロージェットミキサ-で混合されたのち光学セルに送られる方式であったため、デッドタイムが大きいという欠点もみられた。この点については、消耗品費により二液が混合され溶液が流入される時点で発光検出が行えるミキシングジェットセルを導入することによって、デッドタイムの軽減と検出感度の増大を図ることができた。 次に、別の発光系についても検討を行った。その結果、電極界面での電解発光検出法では混合系での基質の酸化還元電位差によって測定が困難であったアントラセンカチオンラジカルとピレンアニオンラジカルの間などでの発光過程についても、本法の開発によって検出が可能であることがわかった。また、電解トリガーをコンピュータから外部出力して二系列の電解を個別に時間制御したのちにピストンを同時駆動することにより、数秒の短寿命しかないジクロロアントラセンカチオンラジカルとアニオンラジカル種との発光検出も可能であった。今後さらにラジカルの安定性や構造などが電気化学発光過程に及ぼす影響について検討を進めていく予定である。
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