Project/Area Number |
06740623
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物形態・構造
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
田中 実 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (80202175)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 卵成長 / 卵成熟 / 卵濾胞細胞 / 芳香化酵素 / 17α水酸化酵素 / C17-20側鎖切断酵素 / 卵成熟誘起ホルモン / エストロゲン |
Research Abstract |
卵成熟は卵が受精能を獲得するための重要なステップである。この時卵濾胞細胞では卵成長に必要なestrogenから卵成熟誘起ホルモンが産生され機能転換が起きている。この産生では芳香化酵素(P450arom)とP450c17は重要な役割を果たす。この2つの酵素と機能転換との関連解析の結果、以下の成果が得られた。 1)薄層クロマトグラフィーでpregenenoloneからtestosteroneまでのステロイド代謝物を解析した結果、途中の代謝物である、androstendioneが卵成長期にはin vitro卵濾胞培養系で蓄積されるが、成熟期には認められなくなることが判明した。これは、P450c17の2つの酵素活性の内、C17-20側鎖切断酵素活性の低下に起因する事が明らかとなった。次にこの酵素のクローニングを行い、2種のcDNAを得た。そのうちの1つは、エクソン4を欠いている全く新しいタイプである事が明らかとなり、現在、機能転換時に於ける2種の酵素の動態をRNA,蛋白質で調べ、酵素活性との関係を培養細胞系を用いて解析中である。 2)estrogenはP450aromにより分泌された卵成長を促すが、成熟時にはその分泌は著しく低下する。ノーザンブロット解析とエンザイムイムノアッセイの結果により、P450arom RNAレベルとestrogen産生量に強い相関が見出され、estrogenはRNAレベルで制御されている可能性が示唆された。また、whole mount in situ hybridizationの結果、卵成熟期近くの成長期とごく初期の成長期の卵濾胞ではP450arom RNA発現態様が異なる事が初めて明らかにされた。
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