可視短波長レーザ用新材料(Zn,Hg)(S,Se)のエピタキシャル成長と評価
Project/Area Number |
06750011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原 和彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (80202266)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ZnHgSSe / ZnHgSe / 分子線エピタキシ- / ヘテロエピタキシ- / フォトルミネッセンス / X線回折 |
Research Abstract |
青緑色半導体レーザの大幅な特性改善を目指して、新たにGaAsと格子整合するZnHgSSeを活性層とする無歪みの素子構造を提案し、この新材料のエピタキシャル成長技術の開発と基礎物性の解明について成果を得た。主要な結果を以下にまとめる。 1.原料として単体のZn,HgおよびH_2Seを用いる分子線エピタキシ-(MBE)により、GaAs基板上へのZn_<1-X>Hg_XSe(x=0-0.14)のエピタキシャル成長に初めて成功した。基板温度を170℃と一定にした場合、Hg組成はHg/ZnおよびH_2Se/Znの両ビーム強度比に依存した。これらの傾向から、元来付着係数がZnに比較して著しく低いHgの膜中への取込みの機構を検討した。現時点では、成長表面上におけるZn-Se結合の形成に寄与しない過剰なSe原子が重要な役割を果たしており、Hg原子がこのようなSe原子とHg-Se結合を形成することによってHgの取込みが促進されると推測している。 2.Zn_<1-X>Hg_XSe膜は、室温および35Kにおいて単一の幅の広い発光バンドからなるフォトルミネッセンスを示した。Hg組成の増加に従ってそのピーク位置は低エネルギー側に急速にシフトし、室温においてx=0-0.06というわずかなHg組成で全可視域の発光を得ることができた。さらに、励起スペクトルからこれらの発光がバンド端を起源としていることを明らかにし、このHg化合物が発光材料として優れた特性を有することを指摘した。 3.原料としてZn,Hg,SeおよびZnSを用いるMBEにより、ZnHgSSe4元混晶のエピタキシャル成長に初めて成功した。この混晶ついて、格子定数を一定に保ちつつ禁制帯幅を変化させることが可能であることを明らかにし、ZnHgSSeから構成される格子整合したヘテロ接合をGaAs基板上に形成できることを示した。
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Research Products
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