Project/Area Number |
06750014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
有田 正志 名古屋大学, 工学部, 講師 (20222755)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超微粒子 / クロム / A15型構造 / 格子欠陥 / ガス中蒸発 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
IVa族のW,Cr,Moは薄膜、微粒子の状態でCr_3Si(A15)構造をもつが、その発現の原因及び格子欠陥等の構造的特徴については不明な点が多い。ここではCrに注目し、A15型蒸着薄膜の作製条件及びガス中蒸発法による微粒子中の欠陥構造について調べた。1.A15型薄膜の作製:A15単相膜を得るには至らなかったが、A15-Cr粒を得る為の実験条件が明らかとなった。(1)超高真空下の蒸着ではbcc単相膜となるが、微量の酸素ガス(2x10^<-6>torr)を含む真空下ではA15-Crが得られた。その際、膜中粒子の成長は抑制されていた。(2)数種のアルカリハライド(001)面上での蒸着を行った。NaCl上ではA15-Crが殆ど得られなかったのに対し、KCl,KBr上ではA15-Crの存在が認識できた。雰囲気及び基板の影響についての物理的意味は未だ不明であるが、この傾向はWにおいても同様であり、A15型金属の発現における重要なパラメータである事は明確である。2.微粒子中の欠陥:ガス中蒸発法により得られたA15微粒子の殆どは単結晶微粒子であったが、[001]を共有し異なる方位を向いた3から12個のグレインで構成される微粒子も多く観察された。詳細な解析から、多くの粒界はΣ17と分類された。幾何学的にはΣ5等他の粒界も可能であるにも関わらず、自由な空間で作成された微粒子にΣ17粒界が頻繁に観察された。この事は、Σ17粒界がA15-Crにとって特異的な粒界構造をもち、エネルギー的に有利であろうことを示唆している。高分解能電子顕微鏡観察の結果、粒界の原子的構造はNb_3Ge薄膜で観察されたものと同じ物であると判明した。
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