Project/Area Number |
06750022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
角田 匡清 東北大学, 工学部, 助手 (80250702)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 弾性表面波 / 成膜技術 / 面内変調構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は、報告者らがこれまでに明らかにした、弾性表面波で基板を励振することで金属薄膜の微細構造を制御する成膜技術を用い、面内に定在波を誘起した弾性表面波励振基板を新たに作製し、面内に周期変調構造を有する薄膜の作製を試みることである。これに従って、先ず、進行波用の弾性表面波励振基板(ニオブ酸リチウム単結晶基板)表面の両端に、フォトリソグラフの手法を用いてスパッタリング法でAI反射格子電極を設けた。10mm×16mmの基板上に、有効励振幅6mm、金属薄膜成膜領域幅6.5mmを中央部に確保し、その両端に2.5対のすだれ状励振電極、さらにその外側に格子数100本からなる反射電極を設けた構造の弾性表面波共振子を設計し、シミュレーションにより共振子の周波数特性(通過特性)を確認した。計測器等の問題からインピーダンス50Ω、共振周波数は45MHzとした。次に、この共振子基板上に真空蒸着法を用いて作製した金属薄膜の膜面内周期変調構造を確認するための準備実験として、成膜中の薄膜抵抗のin-situ測定を試みた。パーソナルコンピュタ-で測定制御されたデジタルマルチメータを用いて、直流四端子法で成膜中のAg薄膜の抵抗値の変化を測定するシステムを構築した。成膜開始直後の薄膜のシート抵抗値は200MΩ以上であるが、膜厚およそ80Åから測定可能な200MΩ以下となり、膜厚に対して指数関数的に減少するが、膜厚およそ90Å付近で1MΩから10kΩへの急激な減少が観測され、島状から連続状への薄膜の微細構造の変化が薄膜の抵抗値測定で観測し得ることを明らかにした。今後は、本手法を用いて、定在波による変調方向と、これに対して垂直な方向の薄膜の抵抗値を膜厚の関数として測定し、金属薄膜の膜面内周期変調構造を確認する。
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