Project/Area Number |
06750029
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岡野 健 東海大学, 工学部, 講師 (20233356)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ダイヤモンド / 負の電子親和力 / 半導体 / 気相成長 / 不純物添加 / フィールドエミッタ・アレー / 電界放出 / 形状制御 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである。昨年度までの成果により、フォトリソグラフィー技術による微細加工及び化学的エッチング技術を用いることにより、一面を逆ピラミッド状にエッチングしたシリコン基板上に、熱フィラメントCVD法によりダイヤモンド薄膜を成長させ、(このとき反応ガス中に適当な不純物を添加することで得られるダイヤモンドを半導体化した。)得られた試料を混酸に浸し、シリコン基板を除去することでピラミッド状ダイヤモンド(ダイヤモンド・フィールドエミッタ・アレー)の作製が可能となった。昨年度までの研究では、得られたダイヤモンド・フィールドエミッタ・アレーからの電解放出特性は、外部機関への測定依頼に頼っていたが、本年度の助成金により高圧電源などが購入できたため、当研究室内での測定がある程度可能となった。その結果、微細に形状制御されたダイヤモンド・フィールドエミッタ・アレー内の各々のピラミッド状ダイヤモンドからかなり高いレベルの放出電流が観測され、時間に対する安定性も非常に高いことが確認されている。これは主にダイヤモンドの持つ物理的な高硬度や、ダイヤモンド表面の化学的吸着性の低さなどに起因するものであると考えられる。しかし、現状ではまだダイヤモンドが持つと言われている“負の電子親和力"を有効に利用するまでには至っておらず、今後ダイヤモンドが安定して“負の電子親和力"を保てるような表面処理技術が確立できれば、これを上述の成果と組み合わせ、実用レベルのダイヤモンド冷陰極の開発が可能になると思われる。
|