レーザーフリージング過程の動的特性解析と光散乱微粒子計測への応用
Project/Area Number |
06750036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
原田 康浩 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80198928)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 光放射圧 / ブラウン運動 / 光泳動 / 放射圧誘起フリージング / フォトカウンティング法 / 光子相関分光法 / Fokker-Planck方程式 / 強制Rayleigh散乱 |
Research Abstract |
コロイドや高分子溶液のように多数の粒子が溶媒中に分散する試料と光の相互作用のうち,光の力学的作用(放射圧)によって誘起される微粒子分散系のフリージング現象(微粒子のランダムな熱運動、すなわちブラウン運動が抑制される現象)の形成および消滅過程,およびそのような状態にある微粒子分散系からの散乱光波の時空間的振る舞いについて,理論および計算機シミュレーションにより解析するとともに実験的に解析して,この現象を支配する特徴的なパラメータを調べた.以下にその具体的な成果を示す. 1.理論解析:レーザー光の放射圧による外力場を考慮した微粒子分散媒質密度の時空間的変動を記述する運動方程式(Fokker-Planck方程式)を導出し,その近似解を求めるとともに,その媒質からの散乱光波の時空間的特性(散乱光強度ゆらぎの時間相関関数)記述する理論を確立した.そこでは,照射レーザー光のビームプロファイル,放射パワー,微粒子の粒径,屈折率,溶媒の熱的特性が密接に関連していることが示された.これらのパラメータのいずれか一つ(例えば,微粒子粒径)を除いて全てが固定された条件であるならば,散乱光強度ゆらぎの時間相関関数の形状から,その一つのパラメータを決定できることを示した. 2.計算機シミュレーション:照射レーザー光の放射圧に対応するポテンシャル場によって動きが制限されたブラウン運動粒子からの散乱光を計算機によって生成し,その強度ゆらぎの時間相関関数を解析して,上述の理論による近似解の有効性を確かめた. 3.実験的解析:現有の光子相関分光システムとアルゴンイオンレーザー光源,ならびに本補助金によるマルチチャンネルケーラーを用いて実験系を構成し,ポリスチレン標準粒子の蒸留水懸濁液を試料とした実験によって,レーザーフリージング過程での散乱光波の時空間的な振る舞いを解析し,上記の理論ならびにシミュレーション解析の有効性を実験的に示した.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)