地下き裂の力学特性を応用した地殻応力計測評価のための真のき裂開口圧計測法の開発
Project/Area Number |
06750078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 高敏 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (00184664)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 破壊力学 / 数値解析 / 逆問題 / き裂開口 / 縦き裂 / 円孔 / 地殻応力計測 / 水圧破砕 |
Research Abstract |
本研究では,水圧破砕で作成したき裂が再加圧によって開き始めるときのボアホール水圧(真のき裂開口圧)から地殻応力を評価することを目的として,一定圧入流量で再加圧した際のボアホール水圧一時間曲線が線形から非線形になるときのボアホール水圧(見かけのき裂開口圧)の情報から真のき裂開口圧を評価する方法を明らかにし,これを実フィールド実験によって検証した.得られた知見をまとめると次のようになる.(1)真のき裂開口圧と見かけのき裂開口圧の間に差が生じる主な原因は,き裂が開口したことによって増加する加圧体積の水圧に対する増加率(以下,き裂体積増加率と呼ぶ)の大きさにある.つまり,き裂が開口した直後では,き裂体積増加率があまり大きくないために,二つのき裂開口圧の間に差が生じてしまう.(2)ただし,有効加圧系体積と呼ぶ加圧系内の水の体積に相当する量を小さくすることによって,再加圧時のボアホール水圧一時間曲線に及ぼすき裂体積増加率の影響を大きくすることが可能である.この結果,有効加圧系体積が小さいほど,見かけのき裂開口圧は真のき裂開口圧に近づいて行く.(3)したがって,有効加圧系体積を十分小さい水圧破砕システムを用いれば,そのとき測定された見かけのき裂開口圧から真のき裂開口圧を近似的に評価することができる.さらに,き裂面垂直方向の地殻圧縮応力の大きさがき裂閉口圧を利用するなどして既知であるものとすると,その結果と真のき裂開口圧の測定結果からき裂線方向の地殻圧縮応力の大きさを評価できる.(5)なお,有効加圧系体積の大きさは,単純に図面上の幾何学的形状か評価される加圧系内の水の体積とは必ずしも一致せず,加圧系全体のコンプライアンスを考慮して評価しなければならない.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)