航空機機体構造のリベット・カウンターシンクにおける経年損傷の評価とその機構解明
Project/Area Number |
06750079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 豊 東北大学, 工学部, 講師 (10260415)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 疲労 / 経年劣化 / 孔食 / 応力腐食割れ / 臨界電位 / 交流電位差法 / リベット・カウンターシンク / 隙間 |
Research Abstract |
機体構造のリベット・カウンターシンクにおいては、疲労損傷と隙間部腐食環境による環境助長割れの双方が生じる可能性があり、しばしばそれらは重畳する。本研究では、アルミニウム合金をはじめとする合金材料を用いて、リベット・カウンターシンクに代表される繰り返し応力の集中を伴う隙間部でのき裂の発生・成長について、その評価方法を開発し、損傷機構について調べた。 まず、孔食発生臨界条件におよぼす材料因子および応力因子の影響を動電位法ならびに定電位法による孔食臨界電位を用いて評価した。材料因子として冷間加工度および低温時効処理条件を変えた。本研究の範囲では、これらの影響は必ずしも顕著ではなく、実機経年劣化をより良く模擬したさらに長時間の低温時効材について引き続き検討を加えていく予定である。予疲労が腐食挙動におよぼす影響についても調査し、特定の電解溶液においては累積疲労損傷が材料の電気化学的挙動に顕著に影響することが見いだされた。このことを利用すれば電気化学的方法により累積疲労損傷を計測できることが明らかとなり、ロケットエンジン部材の疲労損傷評価等に応用された。また、孔食発生におよぼす応力の同時作用効果については、電位規制下の定荷重および定ひずみ速度試験を用いて溶解電流の急増を監視することにより明らかにし、同時に交流電位差法を併用して割れの発生を監視して割れ臨界電位と材料因子の関係が明らかにされた。 これらに加え、経年部材の疲労損傷評価のためには累積損傷の非破壊評価および疲労き裂の探傷技術が重要であるとの観点から、それら評価技術の開発も行われた。上述のように累積疲労損傷の評価には電気化学的方法が有効であることが明らかにされ、き裂については電磁誘導を利用した新しい探傷法がアルミニウム合金等の常磁性体においても有効であることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)