Research Abstract |
良質のダイヤモンドが高速の合成可能なアーク放電プラズマジェットCVD法により,透明なダイヤモンドが得られる条件について検討した.通常,メタン濃度を4〜5%とすることで数百μm/hの合成速度で黒色不透明のダイヤモンドが得られるが,メタン濃度を1%以下,合成速度を10μm/h以下とすることで透光性に優れるダイヤモンド膜が得られることがわかった.また,合成前の基板処理を変化させてダイヤモンド合成を行った結果,核発生密度の高い条件の方が合成したままのダイヤモンド膜の透光性は優れることがわかった.しかし,このダイヤモンド膜の両面を研磨すると,核生成密度以外の合成条件が等しい場合は核生成密度によらず透光性が等しく,赤外分光分析の結果,波長10μmでの光透過性は約70%であった.研磨はダイヤモンド砥石により機械的に行ったが,割れ等は発生せず,機械的強度の点で光学材料として十分使用可能であることわかった.
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