シュリンクフィッターを用いた超小型ポリゴンミラーの接合に関する基礎的研究
Project/Area Number |
06750143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
新田 勇 新潟大学, 工学部, 助教授 (30159082)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | しまりばめ / シュリンクフィッター / ポリゴンミラー / 平面度 / 超精密 |
Research Abstract |
本研究の目的は、申請者が考案したシュリンクフィッターを用いて、次期超小型ポリゴンミラーをセラミックス空気動圧軸受へ接合する技術を確立することである。次期超小型ポリゴンミラーは現行技術で接合することができないほどサイズが小さく、しかも温度変化の影響を敏感に受ける。本研究の接合方法を用いれば現行接合技術よりも簡便にしかも高精度・高信頼性を保証して接合することができる。 さて,ポリゴンミラーはアルミ製であり,一方空気軸受けはSiC製である.したがって,シュリンクフィッター材にはかなり大きな熱膨脹係数が要求される.そこで,ポリイミドを用いた.強度だけから見た場合,シュリンクフィッターのスリット数は3以上であればよいことが分かっている.しかし,ポリゴンミラーの形状を考えて,そのスリット数は8とした.本接合法の特徴は従来法のものに比べてネジ止め部がないため,加工が大幅に簡略化されるということである.また,モータの発熱によりポリゴンミラーの温度が上昇し,熱膨張によりミラー内径が大きくなっても,シュリンクフィッターはそれ以上熱膨張するため弛みを生じないことである.実際に,組立を行なって確認したところ,使用中の面精度は保たれることが判明した.さらに、従来法に比べてジッタ特性やトラッキング特性も本接合法の方が優れていることが分かった.数値計算(三次元有限要素解析)により,最適設計のための検討を行った.シメシロの不均一は,ミラーの平面度には余り影響を与えないことが分かった.すなわち,ミラー平面の平面度は100nmと超精密級レベルであるが,接合面の加工精度はそこまで超精密さを要求されないということであり,本接合法のための加工条件はある程度ラフでよいことを示している.また,本接合法を用いても,従来と同様に接合後のミラー面の再加工は必要であった.接合前後で,ミラーの平面度が変化しないシメシロの条件が存在するか調べたが,単にシメシロを調整するだけでは不可能であることが判明した.今後の課題は,この問題を解決するための方法を考え,本接合法のさらなる簡便化を図ることである.
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Report
(1 results)
Research Products
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