分散系固気二相流におけるクラスター形成および流れの不安定化に関する研究
Project/Area Number |
06750171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 敏嗣 大阪大学, 工学部, 助手 (90171777)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 混相流 / 固気二相流 / クラスター / 数値シミュレーション / 不安定流動 |
Research Abstract |
鉛直流路内を上向きに流れる固気二相流に関して、低気流速度域において現れる不安定流れの特性を調べるため数値シミュレーションを行った。流体の運動の計算は通常の差分法を用い、粒子の運動についてはDSMC法を用いて粒子間衝突の計算を行った。まず2次元の場合について、周期境界で囲まれた矩形領域内の流れの計算を行い、十分発達した流れの構造について調べた。それにより次のような結果を得た。 (1)局所的に粒子濃度が非常に大きくなるクラスターの形成が得られた。クラスターの空間的な構造は曲がった紐状であり、それらのクラスターが複雑に繋がったネットワーク状の構造も観測された。個々のクラスターの特徴的な形状としては、V字型と、それを上下逆さまにした逆V字型のものが得られた。以上の空間的な構造の特徴は実験により測定されているものと一致するものでる。 (2)粒径を0.06、0.2、0.5mmと変え、粒径による流れおよびクラスターの空間構造への影響を調べた。その結果、クラスターの空間的なスケールは粒径に大きく依存し、粒径が大きくなるとクラスターの空間スケールも大きくなることが分かった。V字型のクラスターの水平方向の幅について調べると、粒径が0.06mmの粒子の場合に約1cmから2cm程度であるのに対して、粒径が0.5mmの粒子の場合では約15cmから20cm程度の大きさのクラスターが得られた。 本研究の結果から、粒子の条件に対して必要とされる計算量域の大きさ、および流れの構造をとらえるために必要な空間分解能が明らかとなった。計算量域が小さな場合には周期境界条件によって周期像の干渉が起こり、予想以上に大きな計算量域が必要なことも分かった。本結果は、計算を3次元に拡張する際の基礎となるものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)