Project/Area Number |
06750194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 直史 東京大学, 工学部, 助手 (20223159)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 放射測温 / コンピュータ・トモグラフィ / 逆問題 / 計測アルゴリズム |
Research Abstract |
研究の目的 燃焼火炎からの熱放射の投影データを用い、火炎内の温度分布を非接触・非侵襲で測定する方法を開発する。火炎中のガスの吸収による減衰を考慮した放射型CTアルゴリズムを用い、火炎内の温度分布を測定する。ブンゼンバーナの火炎を測定対象とし、赤外線カメラを用いた観測系を構築して実験を行い、実際に計測する際の問題点を抽出する。 研究の経過 以下の手順で行った。 1.赤外線カメラを用いた計測システムを設計・試作した。この測定システムは、赤外線カメラ、測定対象を回転させるための機構、外部熱源、外部熱源と火炎の温度を監視するためのセンサから構成される。 2.火炎の揺らぎが最小限になるようなブンゼンバーナの形状を設計し、外部に依託して試作した。 3.火炎を対象とする実験を行い、赤外線カメラで収集した投影データから温度分布の断層像を再構成した。この結果を熱電対を用いて逐次計測した温度分布と比較した。 研究の成果 ブンゼンバーナの火炎の形状が再構成できることが確かめられた。しかし、温度の精度については、熱電対を用いた結果(約1800K)に対して、再構成では約900Kとなり、かなり低い値が得られた。これは主に今回用いた炎の熱放射のピーク波長が1.5μmであるのに対して、センサの観測波長が8〜14μmとずれているため、熱放射の観測誤差が大きいことが原因であると考えている。しかしながら、吸収を考慮しない従来のCT手法で得られる値(約300K)に較べると真温度に近付いており、吸収を考慮した再構成アルゴリズムの効果が確認できた。さらに測定精度を向上させるため、1.5μmを観測中心波長とする赤外線アレイセンサ(InGaAs)を用いた計測システムを現在構築中である。
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