マイクロマニピュレーションのためのリアルタイムFEAシステムの研究
Project/Area Number |
06750254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
野口 裕久 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (70218303)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 有限要素法 / 幾何学的非線形問題 / ロボティクス / マイクロマシン |
Research Abstract |
マイクロやナノの世界でのマニピュレーションにおいては、極々小さな力が作用しても大変形を起こすため、力の大きさを正確に知った上で適切な制御を行なわなければならないが、現状の力センサーでは感度が不十分となっている。そこで、電子顕微鏡より得られる視覚情報をもとに、非線形有限要素法を用いてマニピュレータに負荷される力を計測するシステムを、以下の手順で開発した。 (1)マイクロマニピュレータの効果器として、直径50ミクロン、長さ5ミリくらいの円柱を想定し、それに対応する有限要素モデルの開発を行なった。 (2)リアルタイム処理が可能な非線形方程式の高速解法アルゴリズムについて調査検討した結果、(1)で開発した要素を用いる限り、Neton-Raphson法による直接解法で十分実用的であることがわかった((4)参照)。 (3)マイクロマニピュレーションシステムから得られる視覚情報を処理し、マニピュレータの効果器の変形量を抽出する手法を開発した。具体的には、二値化した電子顕微鏡の画像を逐次トラッキングすることにより求めた。 (4)以上で開発した非線形有限要素解析システムと画像処理システムを統合し、効果器に及ぼす力をマニピュレーションと同時に求めた。現状では画像処理がほぼリアルタイムで達成されるのに対し、有限要素解析には1変位データあたり約0.3秒の時間を要した。本研究で使用した計算機の速度は約30MFLOPSであるが、現在ではその10倍の速度を有する計算機がパソコンクラスでも現われているため、より高速な計算機を使用することによりリアルタイムは十分に達成されると考えられる。 以上の研究成果は第12回ロボット学会学術講演会にて発表された。また1995年8月に開かれる国際計算力学学会(ICES′95)にても発表される予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)