Research Abstract |
前年度までの研究で実施した有限要素法による解析結果と拡大モデルによる実験結果に基づき,小形の3軸触覚センサの1次試作を行った.既に製作した拡大モデルが0.5m×0.5m×1.2mの据置形であるのに対し,本センサはロボットへの装着を目的とした可搬形で縦横高さの長さが各部とも約1/10の小形化を目標とした.また,認識実験に必要なため処理速度の高速化も併せて必要である.そこで,本試作においては特に次の項目を達成することに留意した. (1)小形の触覚検出部(ゴムシート)のための鋳型の設計と製作. (2)小スペースへの光源装置の組み込み方の実現. (3)システムの動作安定性の確認. (4)処理速度高速化のためのソフトウェアの改良. 開発コストを押さえる目的から市販品のアルミケースを用いたため,センサのサイズとしては40×80×180mmと若干大きいものとなったが,ロボットマニピュレータに搭載するには十分であった. このセンサを5軸制御のロボットマニピュレータに搭載して実験システムを構成した.さらに,物体表面の触知覚実験を行った結果,摩擦係数分布から母材と材質の異なる部分の形状が抽出できることを確認した.この実験システムを用いて,現在連想記憶モデルによる認識の研究を進めている.
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