ミクロ電源群の自律分散型運転によるマクロ電源システムの動揺安定化に関する研究
Project/Area Number |
06750272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
斎藤 浩海 東北大学, 工学部, 助教授 (10202079)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分散型電源 / 電力システム / 安定性 / 自律分散 |
Research Abstract |
太陽光発電や風力発電、燃料電池、コ-ジュネなどの小規模分散型電源は、原子力など在来の大型電源と比較すると“ミクロ電源"と言え、その個々が発生する微小な余剰電力をどのように効果的に利用するかが大きな課題となっている。本研究では、確率的に発生する微小な負荷変動を個々のミクロ電源が自律分散的に吸収することにより、在来の大型電源を主体とするマクロ電源システムの電力動揺を安定化する方法について検討を行い、以下の知見を得ている。 1.電力システムモデルのシミュレーションにより、確率的に発生する微小負荷変動の吸収能力を燃料電池と同期機型の分散型電源で比較した結果、直流で発電する燃料電池の方が回転体を有する同期機型の電源よりも負荷変動に対する応答が速いことが確認された。しかし、大型電源の動揺安定化に対しては、同期機型の分散型電源が効果があり、負荷変動に対する応答能力・吸収能力だけでは大型電源の動揺安定化には不十分であることが明らかになった。 2.同期機型の分散型電源と誘導機型の分散型電源が需要側ネットワークに混在する場合、それらの配置、台数、運転出力状態により不安定な固有動揺が発生する危険性のあることを、モデルのシミュレーションにより明らかにした。また、固有値解析や位相面軌跡法などを用いて、その不安定な固有動揺が発生するメカニズムと発生条件を明らかにした。 今年度の研究結果より、種類の異なる複数の分散型電源が相互に情報交換を行わないとき電力システム全体が不安定になる危険性のあることが分かった。今後は、分散型電源間の情報交換を行った場合の電力システムの安定化について研究を進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)