高品位酸化物超伝導薄膜の金属基板上への作製とそのスイッチング特性
Project/Area Number |
06750329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山形 幸彦 熊本大学, 工学部, 助手 (70239862)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | パルスレーザデポジション / 酸化物超伝導薄膜 / 電力デバイス / Y_1Ba_2Cu_3O_<7-x> / YSZ / Hastelloy / Inconel |
Research Abstract |
本課題研究では,酸化物超伝導薄膜を応用した電力デバイスの高速応答性の改善を目的として,熱伝導率が大きく熱容量の小さな(薄い)金属基板上へKrFパルスレーザデポジション法を用いて高品位なY_1Ba_2Cu_3O_<7-x>(YBCO)超伝導薄膜を作製し,その特性評価を行った. 金属基板(Hastelloy,Inconel)とYBCO薄膜との元素の相互拡散を防止するために,緩衝層としてYSZ(ZrO_2 with Y_2O_3)を用いた.YSZ層は元素の相互拡散を抑制し,緩衝層として有効に作用することが明らかとなった.YSZ緩衝層の作製条件を最適化することで,Hastelloy,Inconel基板上にそれぞれT_c(zero)が81.8K,79.2K,J_c(at77.3K)が1.2×10^3A/cm^2,10^2A/cm^2のYBCO薄膜を再現性良く作製できた.しかしながら,主に緩衝層のYSZの表面の粗さが超伝導特性に大きく影響しT_<c'>J_cとも低い値になることを明らかにした.YSZ,YBCOの成膜後に酸素雰囲気中でアニールを行うことで,特にYSZの表面をスムーズにでき,その結果としてYBaCuO薄膜の超伝導特性を改善できることを明らかにした.アニールを行った場合,Hastelloy基板上に作製したYBaCuO薄膜のT_c(zero)は87.5Kと改善し,またその表面もスムーズなものが得られた. 本研究の成果は,金属基板上への超伝導薄膜の作製プロセスの最適化への指針を示しており,酸化物超伝導薄膜を用いた電力用デバイスの高速応答性改善に大きく寄与すると思われる.
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Report
(1 results)
Research Products
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